ご家族に、思い出のカレーを食べてもらうことができました!(そんぽの家S扇東)
後列)梁田さん、北田さん、前原さん
前列)赤嶺さん、新田さま
認知症ケアの取組み Memories Kitchen🌻
そんぽの家S扇東で、昨年2022年6月から2か月に1回程度開催しているMemories Kitchen(メモリーズキッチン)は、ご入居者さまに昔を思い出していただきながら、ご家族に料理を作って、振る舞ってもらおうという取組み。
これまでに5回ほど開催しており、ご入居者さまやご家族さまに大変好評をいただいています。
「認知症ケアの一環で始めた取組みです」と、ホーム長の前原さんに教えてもらいました。
ご入居者さまの懐かしい手料理を召し上がり、「認知症で多くのことを忘れ、できないことが増えたとばかり思っていたお母さんに、まだこんなことができるとは思わなかった」と、息子さまが涙を流されるケースもあったそうです。
「ご入居者さまと楽しみながら、スタッフが積極的に取り組んでくれています」と前原さんがお話しされていたとおり、この日も明るく賑やかなお料理タイムが始まりました。
懐かしい母の味、カレーライスを作ります!
5月29日、娘さまのためにカレーライスを作ったのは、そんぽの家S扇東にご夫婦で入居されている、新田登喜子さま(80)です。
新田さまは、Memories Kitchenには2回目の登場。前回は、旦那さまにお酒のおつまみを振る舞ったそうです。
娘さまに、お母さまのお料理の思い出をリサーチしたところ、「料理上手でなんでも作れる母でした。パッと思い浮かぶのはひき肉のカレーですね」と回答があったため、この日は、ひき肉のカレーを作ることになりました!
まずは野菜を切って、
ひき肉を炒めます。
腰を振ってノリノリでフライパンを動かす新田さまは、とても楽しそうでした。
「新田さま、今日は普段よりもよく笑ってらっしゃいますし、手にも力が入っています」と、Memories Kitchen運営の中心人物でもあるケアコンダクターの北田さんが、新田さまを見つめます。
北田さん自身も、ホッとしたような笑顔でした。(ご家族と連携してメニューを決め、材料を準備し、何よりもご本人に楽しんでもらうこと!そのための事前準備、とても大変ですよね!)
野菜も入れて、少しずつカレーらしくなってきました!
スタッフの赤嶺さんと、味見をしてみます。
赤嶺さん「どうですか?」
新田さま「まだだね。もう少し煮ないと」
久しぶりのカレー作りですが、手や舌が、感覚を覚えているんですね!
ちょっと休憩。
すてきな笑顔をいただきました!
「料理は、得意ということもないけど、昔から好きなの。子供が小さい時は、よくカレーを作ったし、カレーはお父さんも好きだったから」と、この日の新田さまは、いつもよりも饒舌でした。
新田さま「なにそれ。」
赤嶺さん「カレーのルーです。」
新田さま「あぁ、そうか。」
カレーが完成しました!
新田家は、真ん中にライスを盛り、上からカレーをかけるスタイルだったようです。
最後に、汚れたところはしっかり拭いてらっしゃいました。
家族の時間
カレーが完成する頃、ちょうど旦那さまが居室から出てこられ、娘さまもホームに到着!
「家族3人で食卓を囲むのは、4年ぶりくらい?」「いや、もっとじゃない?」と、旦那さまと娘さまの声も弾んでいました。
また、「お母さんから久しぶりに名前を呼ばれた」と娘さま。そんなうれしい出来事まで生まれ、スタッフの感動もひとしおです。
久しぶりの家族団らん、楽しんでくださいね!新田さま、またご家族にお料理を振る舞いましょうね!
運営スタッフのお二人に、Memories Kitchenへの想いを聞きました
この日、大活躍だった北田さんと赤嶺さん。
「認知症になって家族の顔を忘れたり、字を書くのも覚束なくなったりしても、皆さまちゃんと懐かしい味を再現できるので、スタッフも皆、いつも驚いています。ご家族さまも、料理なんてもうできないと思ってらっしゃるので、実際に召し上がるときは皆さま感動されています。」(北田さん)
「ご家族の協力が必要な取組みで、いつもうまくいくとは限らないので、不安もあります。でも、新田さまもご家族さまも本当にうれしそうな表情をされていたので、本当に良かったです」(赤嶺さん)
左から北田さん、赤嶺さん
☆Memories Kitchenの動画を、YouTubeにアップしました!ぜひご視聴ください。
☆そんぽの家S扇東の日常は、こちらのホームだよりからご参照いただけます^^
SOMPOケア そんぽの家S扇東(ホームだより)|サービス付き高齢者向け住宅|【公式】SOMPOケア (sompocare.com)