SOMPOケアの挑戦「介護の未来を変えていく」Vol.1/ラヴィーレ勝田台
SOMPOケアは、日本の介護における課題のひとつでもある「介護の担い手不足」に真摯に向き合い、将来介護の担い手が不足しても高齢者の生活を支えていけるように、データ・テクノロジーの導入・活用による介護現場の新しい常識、すなわち「未来の介護」の創造に取り組んでいます。
この取組みは、約280の介護付きホームからスタート。2023年~2024年度に、順次データ・テクノロジーの活用を進めていきます。
「未来の介護」の取組みを通じ、ご利用者さまには根拠に基づくより良い介護を、職員には、人にしかできない介護に注力する働き方の実現によって今まで以上のやりがいと誇りを。さらに、この流れを介護業界全体へ波及させていくことで、私たちは介護の未来を変えていこうとしています!
「SOMPOケアが目指す未来の介護」はコチラ https://corporate.sompocare.com/mirainokaigo/?device=pc
「三方良し」を目指して!
これから、取組みが進み「未来の介護」が定着しているホームを連載でご紹介していきます。
第1回目にご紹介するのは、2023年4月に「未来の介護」の取組みを開始した『SOMPOケア ラヴィーレ勝田台』です!
12月14日、広報部 小野がトツゲキ取材をしてきました!
この日ホームに入ると、職員の皆さんが素敵な笑顔と心温まる挨拶で迎えてくださいました。そして温かい雰囲気で溢れ、心地よい空間が広がっていました♬
【基本情報】
ご入居者さま:57名 平均要介護度2.6
スタッフ数:取組み前 職員18名・パート職員5名 / 現在 職員16名・パート職員5名
「未来の介護」取組みのスタートに当たり、ラヴィーレ勝田台にはどんな課題がありましたか?
山田さん(ケアコンダクター):課題の一つに「業務内容の見直し」がありました。たとえば、残業を前提として勤務シフトを組まざるを得ないことがあり、職員にとって精神的にも身体的にも負担がありました。
伊藤さん(ホーム長):勤務時間が長引いてしまう要因である食事介助を例に挙げると、コロナ禍以降、感染予防の観点から食事を二部制にしていたのですが、職員の勤務時間の都合もあり、食事の開始時間を早めることで対応していました。それによって介助の業務がぎゅっと詰まってしまい、どんどん時間に追われることに。業務が終わらないために、残業を前提にシフトを組まざるを得ない状況でした。
業務の組み換え後の変化※1 について教えてください!
山田さん(ケアコンダクター):業務管理システムを正しく活用することで、効率のよいシフトが組めるようになり、ムリ・ムダ・ムラが排除されました。それによって、介護職員にしかできない直接介護、介護職員でなくても行える間接業務が整理され、Qタイム※2の創出が実現しました。
※1 業務の組み換えとは:業務内容を「直接介護」と「間接業務」に分けて整理し、本当に「必要な援助」を、「必要な時間」に、「必要な人員」で実施できるように時間帯や担当するラインなどを組み換えることで、少ないライン数でも、品質を落とすことなく、援助を継続していく取り組み
※2 サービス品質向上の取組みを実施するための時間(ご利用者さまの豊かな生活の創造)
業務組み換え例が以下になります⇩
取組み前は、直接介護(介護職員)を8人で行っていたところが、取組み後は6人で業務が遂行できていますね♪彡
加えて、取組み前には無かった「Qタイム」が、取組み後には生み出されています!
水色⇒直接介護:移動、排泄、食事、服薬など(介護職員でなければできない業務)
緑色⇒間接業務:洗濯、掃除、食事準備、お茶出しなど(介護職員でなくてもできる業務)
ラヴィーレ勝田台で導入したテクノロジーについて教えてください!
山田さん(ケアコンダクター):ラヴィーレ勝田台では、ピュアット(ウルトラファインバブル発生装置)2台とラインワークス(チャットツール)を導入し、活用しています。
ピュアットは、目に見えない小さな泡によって身体の汚れが落ちるため、擦り洗いや洗浄剤が不要になり、お湯に浸かるだけで身体をきれいにすることができます。
入浴は、ご入居者さまにとって清潔保持のために大切な時間である一方で、長い入浴時間が身体的疲労や体調不良等のリスクにつながる場合もあります。ピュアットの導入により、短い時間で入浴できることのメリットを感じていただけているとの声も届いています。
これまでと入浴方法が大きく異なるため、職員だけでなく、ご入居者さまへの丁寧な説明を何度も何度繰り返し行いました。
ミドル部門の未来の介護推進部でラヴィーレ勝田台を担当している倉吉さんにもお話を伺いました!
倉吉さん(未来の介護推進部 特命部長):勝田台ではピュアットを導入しましたが、ご入居者さまの介護度や施設環境・設備、ホームそれぞれの課題によって導入すべきテクノロジーは異なります。
たくさんのテクノロジーを導入したからといって使いこなすことができなければ、ご入居者さまの満足度・安全性の向上や業務改善につなげることはできません。
課題に対して、どんなテクノロジーを導入すべきかを事前に検討することや、実際にテクノロジーを活用する職員の理解を深めることも本当に大切です。
「未来の介護」取組み前と取組み後の変化を教えてください!
斉藤さん(ケアスタッフ 入社3年目/ 写真右):これまでは、業務に追われまとまった時間を確保しづらく、ご入居者さまと向き合う時間がなかなか取れずにいましたが、Qタイムが確保できたことで心に余裕が生まれました。また、お一人おひとりとの対話の時間を通じて、ご入居者さまの新たな一面を知るきっかけになりました。外気浴に行く時間も多く取ることができ、ご入居者さまに喜んでいただけています。
佐原さん(ケアスタッフ 23新卒/ 写真左):正直、当初は難しいことが始まるという不安や、負担が増えるのではというネガティブな考えがありました。しかし、ホーム長、副ホーム長、ケアコンダクターの皆さんから声をかけてもらったり、定期的なアンケートで私たち職員の想いをしっかりと受け止めてもらったりと、安心して自身の業務に集中することができました。入社した時から雰囲気の良いホームだと感じていましたが、これまで以上に結束力が増し、信頼関係の構築に繋がっていると思います。
ご入居者さまにも、「未来の介護」の取組みについて感想を伺いました。
Aさま:職員の皆さんと1対1で過ごす時間が、以前より増えたと思います。趣味の編み物の話をしていたらケアさんの方から『教えてください』ってお部屋に来てくれたことが嬉しかったです。今度は一緒に編み物ができる時間ができると嬉しいです。
Bさま:職員さんがいつも忙しくされていたので、声をかけることを遠慮していました。でも、最近は私のお部屋にも来てくれてオセロをしたんですよ。オセロは1対1でしかできないから、今度は、職員さん、入居している方皆さんでトランプなどしたいですね。
Cさま:欲を言えば、もっと職員さんと一緒に外へ出て、お散歩や外食もしたいです。春は桜が咲くし、お花見ができるといいなと思っていますよ。
ラヴィーレ勝田台を担当する佐山さんにお話を伺いました。
佐山さん(埼玉千葉本部 千葉第3事業部長):未来の介護に取り組んでいる最中に、職員2名が異動となりました。異動先で未来の介護の伝承役として活躍してくれています。
ラヴィーレ勝田台は、少ない人数になったとしても運営ができるということと、職員が成長し未来社会も支えてくれるということを証明してくれたと思います!これも職員の皆さんの日ごろの努力と新しい体制づくりへの理解と向上心があったからこそ。過去の慣習からの脱却を実現できたホームです。
未来の介護を取り組む中で大切にしていたことを教えてください。
伊藤さん(ホーム長):今回お伝えしたことは、数ある取組みのほんの一部です。さまざまな課題を解決していくため、今も副ホーム長、ケアコンダクターを中心に、業務の組み換えや一律援助の見直しを定期的に行っています。
SOMPOケアが目指す『未来の介護とは?』『実施の目的は?』『勝田台が目指すべきゴールは?』ということに真剣に向き合うことで、私たちの未来の介護のカタチが形成されていったと思います。トップダウンではなく、職員一人ひとりと対話を重ねながら進めたことが何よりも大切だと思います。
これから「未来の介護」に取り組むホームに向けてメッセージをお願いします。
伊藤さん(ホーム長):初めから、無理だろうって思わないこと!常に当事者意識をもって、チーム内で認識のずれをなくしていくこと!そして、ネガティブな意見もポジティブに変えていくエッセンスになるということを、皆さんにお伝えしたいです。
今回の取材から、「未来の介護」の実現には、ONE TEAMになることが必須!と勝田台の皆さんから教えていただきました。
皆さん、取材のご協力をありがとうございました。
ラヴィーレ勝田台のホームだよりはコチラからご覧いただけます👀 https://www.sompocare.com/service/home/kaigo/H000052/message/