Future Care Lab in Japan通信 Vol.6
この連載ではFuture Care Lab in Japan(以下FCL)という研究所について、何を目指し、どんなことをしているのかをご紹介していきます。
第6回目は介護テクノロジー『バイタル記録アプリ』
バイタル記録アプリ“バイタリー”が介護現場で活用できるかどうか、2023年7月からラヴィーレ座間谷戸山公園にて検証を実施しました。
ー製品の特長ー
バイタル記録アプリの正式名称は「ケアデータコネクト バイタリー」といいます。
(詳しくはhttps://care-data-connect.com/vital/)
介護現場では、いろんな場面でバイタル測定が行われています。バイタリーを使えば、シンプルな画面と簡単な操作方法でスムーズな記録が可能です。
Bluetooth機能があるバイタル測定器(体温、血圧、SpO2)を利用して、ご利用者さまのバイタルを測定するだけで、自動的にデータを記録することができます。
ー現場実証にあたってー
「バイタリー」は下記のバイタル測定時の困りごとに対して効果的ではないかと考え、現場での実証を行いました。
- 介護職員が測定記録をマンパワーで行っていて、記録システムへの転記ミスが多い
- ご利用者さまが自身で測定できる方にも記録する関係上、介護職員が測定している
現場実証に先立ち、FCLにて実際に使用し、Bluetooth機能付バイタル測定機器にて測定したデータがアプリに反映されるか、アプリ操作が難しくないかなどの確認をしました。
その後、実証協力施設(フラグシップ施設)である「ラヴィーレ座間谷戸山公園」にて、介護職員がバイタル測定を実施する場面で使用していただき、実際の導入に向けての課題や運用を確認することができました。
ー現場実証を終えてー
実証に参加したラヴィーレ座間谷戸山公園からは、
『測定したあとに、紙に記録してからシステムに入力していた手間がなくなりました。』
『測定データがすぐに反映されるので、介護職員は看護師を探して測定値を口頭で読み上げて確認してもらう必要がなくなり、看護師も確認しやすくなったと思います。』
『アプリの操作は簡単でしたが、画面上でご入居者さまを選択することや、測定後の登録操作がなくなったらもっと便利に使えそう。』
と、前向きなコメントや、さまざまなご意見をいただくことができました。
ラヴィーレ座間谷戸山公園では、介護職員、看護師ともに実証に関心をもって取り組んでいただけたのでスムーズに進めることができました。
実証にご協力いただいた、ラヴィーレ座間谷戸山公園の皆さま、本当にありがとうございました。
次回は「Care Techシンポジウム」についてご紹介します。