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連載
2024.04.08

ケアエール de 実践! 在宅生活のチームケア ~盛岡本町デイサービス~

ウェルエイジング事業部 ケアエールチームでは、在宅ケア支援コミュニケーションアプリ「ケアエール」、介護事業者向けWEBシステム「ケアエールPRO」を通じて、ケアが必要な「ご本人」と「関わる全ての人」の絆を深めることで、在宅生活を無理なく続けるチームケアの実現を目指しています。

本連載では、ケアエール/ケアエールPRO(以下、ケアエール)の活用によって、チームケアの実践に繋がったエピソードの紹介や、関係する方々へのインタビュー記事等を定期的に発信しています。

前回の記事はコチラから ⇓

ケアエール de 実践!在宅生活のチームケア ~杉戸デイサービス~ | SOMPOケア WATCH!|介護現場の真実を伝える社内報 (sompocarewatch.com)

 

ウェルエイジング事業部の紹介記事はコチラから

「ウェルエイジング事業部」のご紹介 | SOMPOケア WATCH!|介護現場の真実を伝える社内報 (sompocarewatch.com)

 

※ウェルエイジング事業部は、2023年10月に「スマートコミュニティ事業部」と「認知症プロジェクト推進部」が統合して誕生した、新設部署です。一人でも多くの“健幸”なシニアを増やせるよう、在宅ケア・認知症ケア支援および高齢者の未病・予防対策に関する事業に取り組んでいます。

 

 

第2回目となる本記事では、ケアエールを活用している「SOMPOケア 盛岡本町デイサービス(岩手県)」の管理者 赤坂さんにお話を伺いました。

SOMPOケア 盛岡本町デイサービスって、どんな事業所?

赤坂さん:
盛岡本町デイサービスは、毎日がお祭りのような賑わいで、笑い声が絶えない明るい事業所です。
開設から20年を超える事業所ですが、スタッフが明るく、チームワークが凄く良いことが、長年の文化として受け継がれていると感じます。そんな盛岡本町デイサービスの合言葉は、「ご利用者さまファースト」で、ご利用者さまにいかに楽しんで、居心地よくお過ごしいただけるか?ということを常に考え行動しています。スタッフの想いが伝わっているようで、みなさん生き生きと活動されています。

 

【実践エピソード】ケアエールで深まる家族の絆

長年過ごした富山県を離れ、盛岡市在住の娘さま宅で一緒に暮らすことになったAさまのエピソードをご紹介します。
ケアエールを通じたコミュニケーションによって、娘さまとその交際相手Kさま、3人の家族の絆が深まっていく様子が、私たちの心に深く残っています。

Aさまは、慢性疾患の進行で歩行が困難になり、富山県を離れる決断をされ、知り合いのいない盛岡市に引っ越されてきました。最初は、見知らぬ土地で始まる33年ぶりの娘さまとの生活に、交際相手Kさまも同居されているという事情も加わり、不安や抵抗感がとても大きかったそうです。

そのような中、引っ越し当初は複数事業所に通われていましたが、盛岡本町デイの明るく温かい雰囲気を気に入ってくださったのか、当事業所のご利用が徐々に増えていきました。また、昔は高齢者施設を訪問して歌って踊るレクリエーションのボランティアをされていたそうで、当時使っていた衣装や小道具を持ってきて、カラオケの時間に披露してくださるようになりました。デイサービスでの活動が生きがいとなり、Aさまは目に見えて明るくなっていきました。

 

スタッフからのお誕生日のプレゼント

 

それでも、ご自宅ではKさまとの共同生活に対する戸惑いを感じる日々が続いていたようですが、ケアエールを使い始めたことが、大きな転機となりました。
娘さまにケアエールについてご紹介したところ、すぐに登録してくださり、Aさまがご利用者さまやスタッフと一緒に元気に笑顔で過ごされる様子をご覧になって喜んでくださいました。
また、Kさまもそれを一緒にご覧になり、3人での会話が弾むようになったそうです。
その後、AさまはKさまと一緒に、小道具準備の相談や毎朝のリハーサルをされるようになりました。Kさまは、本番でAさまと一緒に踊るスタッフの代役を務めてくださり、そのサポートぶりは芸能マネージャーさながらでした。

Aさまは、娘さまの生活や将来のことを考慮され1年弱で介護施設への入居を決断されました。その際、当事業所でのサービス利用終了後もケアエールでの繋がりはしばらく途絶えることなく、施設入居後もしばらくは様子を伺うことができました。

ケアエールを使い始めたことで、これまで見えなかった事業所の様子とご家族さまの関係性がお互いに見えるようになり、ご利用者さまとご家族さまの本音を聞けるようになりました。私たちとご家族さまの関係性も、以前より深まっているように感じます。

サービス利用終了後、娘さまからいただいたお手紙

 

写真・動画によるリアルな情報連携

ケアエールの特徴は、写真・動画を添えることで、ご利用者さまお一人おひとりのリアルな様子を伝えられること。また、紙のやり取りと異なり、リアルタイムにコミュニケーションを図れることだと思います。それを実感した2つの活用事例をご紹介します。

■Bさまの活動を奥さまがリアルタイムで応援!
麻痺症状を抱えながらも、いつもレクリエーションや個別機能訓練に熱心に取り組まれているBさま。
スタッフは、その様子をケアエールで共有するために撮影します。周りからの声援も入って臨場感のある動画となり、奥さまはリアルタイムに応援コメントを送ってくださいます。機能訓練などを頑張った日の晩ご飯は、いつもより豪華になるそうで、Bさまはそれを楽しみに毎回頑張っていらっしゃいます。

ライター注:「加油」は中国で「がんばれ」の意味だそうです!奥さまと事業所の掛け合いも素敵です

 

■Cさまの皮膚ケアに関する訪問看護事業所との連携
Cさまは、趾(あしゆび)の内出血や踵の褥瘡(じょくそう)などの皮膚のケアについて、訪問看護事業所と連携しながらの対応が必要でした。
ケアエールを活用して皮膚の状態を画像で共有できるようになったことで、処置について心配なことがあれば画像を元に的確な指示やアドバイスを受けることが可能となり、より連携がしやすくました。ケアエールのおかげでスタッフの安心に繋がっています。

ケアエール導入による変化

ケアエールを導入してから半年以上が経過した現在、ご家族さまの半数以上とケアエールで繋がることができています。ケアエールの活用によって、ご利用者さまのデイサービスでの活動内容が見える化されご家族さまとの繋がりが強くなったと感じています。

スタッフのタブレットでの記録業務も浸透しており、毎日全員分のレクリエーション動画を共有するために、2台のタブレットを交互に使うなど、工夫してくれています。

 

実際に活用しているスタッフの皆さんからケアエールについてコメントをいただきました!

・記録、連絡帳の記入にかかる時間が減り、現場業務に割ける時間が増えた。

・過去の経緯・活動内容推移をデータで確認できるところが良いと思います。もっと慣れてくれば、モニタリング業務の効率化にも繋がりそう。

・ご家族さまやケアマネジャーの方々も普段からご覧になっているので、以前より記録の内容や表現をわかりやすく伝えることをに意識できるようになった。

・これまで以上にご利用者さまお一人おひとりをしっかり観るようになりました。良い表情、笑顔になってもらえるように意識することで、接し方が変わったように思います。(発語・意思表示のできないご利用者さまに対しても、笑顔を引き出す工夫をするようになった)

・ご家族さまからスタンプやコメントが届くようになり、喜ばれる姿やその先を想像して写真・動画を撮影するようになった。(遠方にお住まいのお孫さまからの驚きの声など、ご家族さまの声を聴ける機会が増えた)

 

今後に向けた意気込み

次のテーマは、モニタリング機能の活用です。普段の記録業務の延長で、同じシステム内で完結できるようになると、残業時間も減らせると考えています。また、モニタリングの内容が充実することで、結果的にケアマネジャーさんとの信頼関係が深まるのではと期待しています。

 

ケアエールhttps://careyell.com/
ケアが必要な要介護者の体調、日常の様子や気持ちをご自身、ご家族やケアマネジャーなどケアに関わる方々と、写真や動画を添えて無理なく共有することができる無料のモバイルアプリ。

ケアエールPROhttps://careyell.com/pro
記録業務をデジタル化し、ご利用者一人ひとりのリアルな今を写真・動画を添えて共有・蓄積できる介護事業者向けWEBシステム。

 

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ABOUT USこの記事を書いた人

ケアエールチーム
ウェルビーイング事業部ケアエールチームです。ご家族や関係者と共に取り組むほっこりするチームケアの事例などを発信していきます!