ケアスタッフの歌声が世代と地域をひとつに紡ぐ
良き思い出と、未来への希望を紡ぐ弾き語りショー
リアル会場とオンラインを活用した弾き語りコンサートによる地域交流
2021年12月21日、介護付きホームのそんぽの家 茨木東奈良において、介護事業を運営するヘルパーハウス茨木さま(大阪府茨木市)と共同で第3回「またたび原田の昭和弾き語りショー」を開催しました。
弾き語りコンサートのリアル会場は、そんぽの家 茨木東奈良。同ホームに所属するケアスタッフの原田 敦さんがアコースティックギターの弾き語りで歌い、同じくケアスタッフの村上さんがカホンというペルー発祥の箱型打楽器で軽快に伴奏しました。
オンライン参加で視聴したのは、茨木市内の地域交流の一環としてこのイベントを共催いただいたヘルパーハウス茨木さまや、SOMPOケアが運営する周辺地域の7ホーム。原田さんを応援するために、手作りの旗やうちわを振ったり、サンタさん姿で参加したりする方もいらっしゃり、昭和時代を中心とした8つのリクエスト曲を通じて、約1時間にわたり大いに盛り上がりました。
「またたび原田の昭和弾き語りショー」参加ホーム・事業所
弾き語り演奏をする原田さん(右)と村上さん(左)
ヘルパーハウス茨木の皆さま
またたび原田の昭和弾き語りショーの誕生ストーリー
ケアコンダクターというリーダー的役割を担う役職の原田 敦さんは、プロを目指していた元ミュージシャン。その歌声とアコースティックギター演奏は、ご入居者さまからファンレターが届くほどの腕前です。
ご入居者さまからのファンレター
「またたび」というバンド名は、原田さんが学生時代に友人二人で組んでいた時からでつかっていたそうです。そのネーミングの経緯について、伺ったところ、
・学校名に「キャット」の文字があるところへ友人が通っていたこと
・原田さん自身が猫好きであること
・疲れた旅人がまたたびの実を食べて元気を取り戻し旅が続けられたという由来があり、自分たちもその様な存在になれればという想いといった理由からだそう。
原田さんは社会人になってからも、弾き語りのボランティア活動を各地で行っており、その活動先の一つがヘルパーハウス茨木さま。コロナ禍の2021年6月、ご入居者さまの地域交流を模索していた、そんぽの家 茨木東奈良の衣川上席ホーム長が、原田さんを通じてオンラインを活用したコンサートによる事業者間交流をヘルパーハウス茨木さまへ提案。そして、2021年10月に第一回「またたび原田の昭和弾き語りショー」が開催され、続く11月の第2回開催をはさみ、わずか2か月後の第3回には1事業所と8ホームの参加と、大きな広がりを見せました。
地域交流成功のカギ
2021年4月に、大阪市から茨木市へ着任したばかりの衣川上席ホーム長へ、「またたび原田の昭和弾き語りショー」が成功している理由を教えていただきました。
◎理由1:ケアスタッフの好きなことや得意なことを把握し職場で伸ばせる機会をつくる
2021年4月の着任早々、ケアスタッフ一人ひとりから業務に関する相談を含め、得意なことや職場でチャレンジしてみたいことを自然に話ができるようコミュニケーションを図ってきました。「またたび原田の昭和弾き語りショー」も、原田さんと村上さんがプライベートでも活動していることを知り、ショーの準備や練習時間を業務の一部に充てるなど、お二人と相談してすすめています。
◎理由2:ご入居者さまや関係者と一緒にイベントを創り、盛り上げる
「またたび原田の昭和弾き語りショー」では、参加されるご入居者さまから昭和を中心としたリクエスト曲をいただいています。村上さんがその曲が流行した時代背景や作詞・作曲家や歌手について語り、原田さんがリクエストしてくれた方々の曲との思い出などに触れながら、参加者全員がリクエスト曲を通じて一体感を感じられるような雰囲気をつくっています。
◎理由3:ホーム所在地での地域交流活動
企画当初からご協力いただいたヘルパーハウス茨木さまをはじめ、SOMPOケア大阪北東事業部の各ホームとの地域連携が、たとえオンラインによる活動だったとしても、一体感のある大きな活動へと広がっていったのだと思います。
また、ご入居者さまからも「毎月の楽しみができました。時間が過ぎるのが早いです。」「TVより直接聞きたいのでうれしい」とご好評をいただいています。
この地域活動を、コロナ禍前まで当ホームで夏祭りに踊りを披露してくれていた保育園などにもお声がけし、多世代交流にもつなげていきたいと考えています。
参加を呼び掛けるポスターにも、こだわりの工夫が。「楽しんでいただこう」という心配りが表れている。