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連載
2024.10.17

Future Care Lab in Japan通信 Vol.5

この連載ではFuture Care Lab in Japan(以下FCL)という研究所について、何を目指し、どんなことをしているのかをご紹介していきます。

 

第5回目は介護テクノロジー『排泄センサー』

排泄センサー“サニタリー利用記録システム”が介護現場で活用できるかどうか、2023年9月よりラヴィーレ洋光台にて検証を実施しました。

ー製品の特長ー

排泄センサーの正式名称は「サニタリー利用記録システム」といいます。(詳しくはhttps://www.necplatforms.co.jp/solution/sanitary/index.html

介護施設において、ご利用者さまのプライバシーを守りながら、介護職員のトイレに関わる業務負担を軽減するシステムです。
トイレに設置したセンサーが、ご利用者さまの排泄を自動で検知・通知をし、排泄記録を自動化することができます。

 

ー現場実証にあたってー

「排泄センサー」は下記の排泄介助の際の困りごとに対して、効果的ではないかと考え現場での実証を行いました。

    • 介護職員が排泄記録をマンパワーで行っていて、確認と入力作業に負担がある
    • 介護職員が認知症のご利用者さまに対して、排便の有無を確認することが難しい
    • 介護職員がご利用者さまに対してデリケートなこと(排便の有無)を、毎日確認することに抵抗を感じている、また、ご利用者さまも同様に毎日確認されることに抵抗を感じている

 

現場実証に先立ち、FCLにて実際にセンサーを使用し排泄物の検知に問題がないか、アプリ操作が難しくないか、安全に使用することができるかなどの確認をしました。

その後、実証協力施設(フラグシップ施設)である「ラヴィーレ洋光台」にて、ご自身でトイレを使用されている、医療的に排便確認が必要なご利用者さまの居室トイレに設置させていただき、実際の導入に向けての課題や運用を確認することができました。

 

ー実証を終えてー

実証に参加したラヴィーレ洋光台では、下記の結果が得られました。

    • 診療医から排便確認の指示がある場合にも、データでより正確に把握し伝えることができるようになった
    • 下剤の調整が難しいご利用者さまのデータの観察を行い、適切な下剤使用の検討ができた
    • ご利用者さまに「排便ありましたか?」と聞くと、中には少し嫌な顔をされた方もいたので、その部分でも心理的負担が軽減した

 

また、今回のテック導入検証をきっかけに『ホーム内で援助内容を見直すことができて、業務を変えることができました。』と前向きなコメントもいただくことができました。

ラヴィーレ洋光台では、排泄援助に関わる介護職員だけでなく看護師も実証に関心をもって取り組んでいただけたので、実証をスムーズに進めることができました。

実証にご協力いただいた、ラヴィーレ洋光台の皆さま、本当にありがとうございました。

 

 

 

次回は「バイタリー」についてご紹介します。

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Future Care Lab in Japan
Future Care Lab in Japanです。 人間とテクノロジーの共生による持続可能で魅力ある新しい介護のあり方を創造します。