SOMPOケアが優秀賞を受賞!! ~介護付きホーム研究サミット2023 第11回介護付きホーム事例研究発表全国大会~
全国介護付きホーム協会(介ホ協)が開催している、介護付きホーム研究サミット。
10月16日に開催された第11回全国大会で、徳丸訪問看護の十河さんをはじめとしたチームの研究が優秀賞を受賞しました!
おめでとうございます!!
研究チームのメンバーは、こちらの皆さんです!
十河洋行さん(徳丸訪問看護)
岡本勝樹さん(西日本業務部特命部長)
島内美香さん(人材開発部ケア相談支援課リーダー)
波野優貴さん(西日本egaku運用課兼egaku営業課リーダー)
极木直子さん(人材開発部教育企画サービス課チームリーダー)
タイトルは、「コロナ自粛が当社サービス利用者の体力に及した影響について~健康寿命と幸福寿命の延伸にむけて~」
研究の背景
2019年に発生した新型コロナウイルス感染症は、人々の生活に大きな影響を与え、中でも感染予防のために「3密」といわれる「密接」「密集」「密閉」を避けることが様々な場面で求められるようになりました。当社でも、介護付きホーム等では外出・アクティビティ・面会等の自粛、デイサービス等では利用人数の制限や利用控え等が起こっていました。
一般的には、年齢とともに体力が低下するとされていますが、コロナ禍における自粛によって、ご利用者さまの身体活動量の低下、社会参加の減少などがさらにすすんでしまった可能性があります。
コロナ禍における自粛が、要介護認定を受けた高齢者の体力測定の結果にどのような影響を及ぼしているのか、ご利用者さまのコロナ自粛前後の体力測定結果を比較し、検証しました。
研究内容
調査した結果、介護付きホーム等のご利用者さまは5m歩行、握力は自粛前後で有意な低下がみられました。一方、デイサービスのご利用者さまは有意な数値低下は見られませんでした。
実際に、「生活空間が狭小化、または低活動域から脱却できない利用者の特徴として、握力、自己効力感が低い」ことが示唆されている研究結果もあります。
これに基づくと、ホームのご利用者さまは感染予防のために生活空間の狭小を余儀なくされた一方で、デイサービスのご利用者さまは在宅生活を続けられ、ある程度の活動量や活動範囲が保たれていたからではないか、と考えられます。
なお、ホームのご利用者さまも、5m歩行、握力以外の、片足立位・長坐位前屈などでは有意な数値の低下はみられませんでした。これは、今回の分析対象は4年間体力測定に参加しているご利用者さまであり、運動や健康への意識が強いのではないかと考えられます。
また、「介護予防活動に継続して参加することは、高齢者の体力維持・向上にいい影響を及ぼす」という過去の研究結果もあります。当社が体力測定を定期的に実施していること自体も、介護予防活動としてご利用者さまのモチベーション維持・向上に役立っているのではないかと考えられます。
研究の詳細は、以下の動画からもご覧いただけます!
https://www.youtube.com/watch?v=1DEBX5SGnCg
発表をした十河(そごう)さんに、お話を伺いました
当時は東京業務部所属だった十河さん
現在は徳丸訪問看護で、訪問セラピストとして活躍されています!
受賞を受けて
この度、介護付きホーム研究サミット2023にて栄えある優秀賞をいただくことができました。
本受賞に関しましては、私個人の力ではなく、岡本さん、島内さん、波野さん、极木さんを含めた研究チームで、それぞれが専門性を発揮し、得られた研究結果に対して表彰いただいたと思っています。
また、研究発表に向けてご協力、ご指導いただきました経営企画部産官学連携課の松尾徳哉さん(課長)・石田育秀さん(リーダー)・伊豆修一さん(リーダー)、発表の機会をくださった坂本恭子さん(首都圏業務部首都圏人事採用課リーダー)にも大変お世話になりました。
最後に、何より忙しい業務の中においても、長年体力測定を継続実施してくださっている現場の皆さまにも、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。
今後の意気込み
本研究の結果に関しては、現場の方が肌感覚として捉えていたことを、一部数値として明らかにできたのではないかと思っています。
今後、ICT活用で体力測定の精度はさらに高くなっていくと思いますので、得られた結果をもとに、ご利用者さまの健康寿命・幸福寿命の延伸に努めてまいりたいと思っています。
介ホ協の事務局を務める伊豆さん(経営企画部産官学連携課リーダー)にもお話を伺いました
今回の応募に至った経緯について
当社からのサミットへの応募事例選出にあたっては、ホームから積極的に応募していただいた演題や、昨年度のグランプリファイナル(SOMPOケアの事例発表会)の演題の中から、他社へも展開できる事例をいくつかピックアップしてお声かけさせていただきました。
今般、十河さんが発表した事例が全52の演題の中から介ホ協事務局・支部長・有識者による選考を経て、見事、優秀賞を受賞しました。おめでとうございます!
十河さんの発表事例への評価
「コロナ禍におけるご利用者さまのADL低下は深刻な問題であり、そこに着目し、仮説を立て研究し、定量評価によって考察された点が良かったと思う。」
「社会的に問題となっている新型コロナウイルスによって、今までできていた行動ができなくなり、結果的に健康寿命の低下につながってしまっているとニュースでも取り上げられていたので、関心のあるテーマだった。今後の介護に向けて、参考になる内容だったと思う。」
等の声が投票で寄せられました。
また、今回は以下のホームも応募していました。
残念ながら受賞には至りませんでしたが、どの事例も素晴らしい取組みであると評価されました!皆さん、お疲れさまでした。^^
・そんぽの家 十番町
匠の技の伝承~ホーム全体の技術向上・統一を図る取り組み~
・ラヴィーレ町田小山
「施設から在宅復帰への支援」~ご本人さまの想いを多職種連携で形に~